背景(Background)

なぜ「敷物家具」をテーマに

建築には建具や家具などがありますが、建具として使われている畳はもともと独立した状態で、家具のようなカタチで使われてい時代もありました。独立した状態で存在すると一見同じようなものでも建具なのか、家具なのか敷物なのかすごく曖昧なものになります。

また、私たちが敷物と一口にいっても、それが布状である前に、獣の皮や植物の茎葉を敷いていた歴史がありました。植物の枝や葉を並べて座としたものが、発展して薦となり、筵となり、ござ、畳あるいは氈となった歴史を考えたとき、これらは日本の空間形式に伴い、その形を変えてきました。

日本では古くから敷物が生活の一部として活用されてきました。特に畳は日本の住環境にとってなくてはならないものですし、身分や文化にも大きな影響を及ぼしました。

家具や敷物と一括りにせず、空間を構成する敷物家具建具をリサーチしアプローチを行います。